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デフレ脱却と新たな経済ステージへ:骨太の方針2024(3)

前回のコラムでは、持続可能な経済財政の枠組みと全世代型社会保障の構築について解説しました。最終回としての今回は、骨太の方針2024に基づく「当面の経済財政運営と令和7年度予算編成に向けた考え方」について紹介します。

当面の経済財政運営について

現状では、物価上昇が賃金上昇を上回り、消費は低迷しています。ただ、今後の景気の回復に伴い、賃金上昇が物価上昇を上回ることが期待されています。
海外の経済リスク、円安に伴う輸入物価の上昇の影響には注意が必要ですが、政府は、賃上げを中小企業・小規模事業者や地方にも広げる方針です。また、医療・介護分野の賃金の引上げも進めるようです。
また、定額減税を通じて家計所得の伸びを確保し、賃金上昇を定着させることで、労働市場改革や国内投資の拡大を計画しています。

これにより、持続的・構造的な賃上げの実現に向けた三位一体の労働市場改革や生産性向上に向けた国内投資の拡大などを通じて、潜在成長率の引上げに取り組む方針です。

令和7年度予算編成に向けた考え方

令和7年度の予算編成に向けて、以下の方針が示されています:

  1. 持続可能な成長の実現に向けて、経済構造を強化し、日本経済を新たなステージへと移行させることを目指す。

  2. 予算編成は、本方針に基づき中期的な経済財政の枠組みに沿って行うが、重要な政策の選択肢を狭めることがないよう配慮する。

  3. 持続的・構造的賃上げの実現、官民連携による投資の拡大、少子化対策・こども政策の抜本的強化、防衛力の強化など、重要政策課題に必要な予算措置を講じることで、メリハリの効いた予算編成を行う。

エビデンスに基づく政策形成(EBPM)やPDCAサイクルを推進し、効果的・効率的な支出(ワイズスペンディング)を徹底する。単年度主義の弊害を是正し、中長期的な視点で経済・財政・社会保障の持続可能性を確保するための取り組みを進める。

最後に

当然ながら、これらの新たな政策の動向に注目し、自社の経営戦略に反映させることを視野に入れることが重要になります。

デジタル技術の導入と活用は、業務プロセスのデジタル化を進め、効率化と生産性向上を図るための鍵となります。特に、デジタルツールの導入やデータ活用の強化が求められます。また、社員のデジタルスキルを向上させるための研修や教育プログラムの導入が不可欠です。これにより、デジタル化の恩恵を最大限に享受できます。

さらに、環境負荷を低減する取り組みを進めることも、持続可能な経営を目指す上で重要です。
再生可能エネルギーの導入や省エネ対策が求められ、グリーンイノベーションを活用して新たなビジネスチャンスを見出すことが求められます。
環境対応が競争優位性を高める要素となり、長期的な視点での投資を視野に入れることも重要ではないでしょうか。

労働環境の整備と人材育成も、経営者が注目すべきポイントです。
労働市場の柔軟化に対応し、多様な働き方を取り入れることが必要です。リモートワークやフレックスタイム制の導入など、柔軟な働き方を推進することで、労働者の働きやすさを向上させることができます。また、リスキリング等を活用し、社員のスキル向上を図ることで、企業全体の競争力を高めることも優先課題となるでしょう。

骨太の方針2024は、持続可能な成長と財政健全化を両立させるための重要な政策です。中小企業、福祉事業所の経営者の方々も、これらの政策をしっかりと理解し、自社の経営戦略に反映させることが求められます。新たな政策の動向に注目し、時代の変化に柔軟に対応することで、持続可能な成長を実現するための具体的な対応が重要ではないでしょうか。

 

【参考リンク】第8回会議資料:会議結果 令和6年

 

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